2021年秋。フルーツトマト農家を悩ませる種は高騰する石油の価格だ。フルーツトマトのハウス栽培では冬は重油でビニールハウス内を暖房するからだ。
石油価格の高騰に備え、辻ファームでは今までいくつかの対策を講じてきた。
- 1つ目はヒートポンプ。重油暖房機と併用で電気で暖房するヒートポンプを入れることで、重油の使用量を削減できる。
- 2つ目が籾殻暖房。未利用の資源である籾殻をモミガライトという燃料に変え、それを燃やしてビニールハウス内の加温に使用するというもの。
重油1Lに対して、38.90MJの発熱量。モミガライト1kgに対して、16.57MJの発熱量。重油には及ばないものの、補助暖房としては大きく貢献する。
また、モミガライトは燃え方に特徴がある。最初は炎を出し薪のように燃え、その後炭化し、炭のように長時間燃えるというものだ。一時的ではなく、長時間ジワジワ熱を放出するというところが需要で、農業利用の際に夜に燃料を追加しに行く必要がないため、とても便利だ。
モミガライトはアウトドアでも活躍する。最初、焚き火として楽しんだ後、炭に変わるため、肉や魚を焼くのに適している。もちろんPizzaを焼くこともできる。
未利用の資源を有効活用する。辻ファームの1つのテーマだ。籾殻の活用は燃料だけに留まらせてはおけない。続きはまたの機会に。
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